前田裕二『道をひらく』

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道をひらく

【内容】

9歳からでっち奉公に出て、1代で松下グループを築き上げた立志伝中の人物であり、「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助は、経営者としては稀有といえるほど多くの著作を残している。本書は、PHP研究所の機関紙「PHP」に連載したエッセイをまとめたもので、見開き2ページの短編が120あまり載せられている。

著者は戦前から、世の中の貧しさを無くすことを信念としてきた。そのために、物資を世の中に水道のように満たし、不自由をなくすことが生産者の務めであると考え、企業経営を行ってきた。さらに、身も心も豊かな社会を実現するためには、政治の果たす役割が極めで重要だとして、その充実を訴え続けてきた。このように、大企業の単なる経営者にとどまらず、高い理想を持ちその実現のために行動した著者だけに、本書で取り扱われているテーマも、いわゆる人生訓的なものから、仕事や経営の心得、政治への提言まで幅広い。

本書の初版が出たのは1968年なので、すでに「古典」といってもよいが、その内容は決して色あせていない。それは、著者が時代によらない普遍的な真理を洞察していたからであり、また、著者の理想とした「身も心も豊かな社会」がいまだに実現していないからであろう。飾り気のない文体は、礼節を重んじ、謙虚に人に接することを常に説いた著者の人柄がにじみ出ており、思わず引きこまれてしまう。社会人だけでなく、大学生や高校生にも手にとってもらいたい。きっと何かを発見できるだろう。

【内容】
昭和43年の発刊以来、累計400万部を超え、いまなお読み継がれる驚異のロングセラー『道をひらく』。本書は、松下幸之助が自分の体験と人生に対する深い洞察をもとに綴った短編随想集である。これまで、どれほど多くの人が本書に勇気づけられ、また成功への指針としてきたことか。この本には、時代を超えて生き続ける不変の真理があるからである。
もし失敗して落ち込んでいるのならば、「自信を失ったときに」「困難にぶつかったときに」「運命を切りひらくために」の項が、きっと立ち直る勇気を与えてくれるだろう。 もし、経営で行き詰まってしまったら、「仕事をより向上させるために」「事業をより よく伸ばすために」「みずから決断を下すときに」の項が、解決の方途を示してくれるは ずである。
事業の成功者であり、それ以上に人生の成功者である松下幸之助であればこそ、その言 葉には千鈞の重みがある。あらゆる年代、職種の人に役立つ、永遠の座右の書である。

【目次】

まえがき

●運命を切りひらくために

素直に生きる
志を立てよう
手さぐりの人生
自然とともに
さまざま
真剣勝負
若葉の峠
是非善悪以前
病を味わう
生と死

●日々を新鮮な心で迎えるために
日々是新
視野を広く
雨が降れば
日に三転す
なぜ
心の鏡
人事をつくして
花のように
本領を生かす
くふうする生活

●ともによりよく生きるために
縁あって
あいさつをかわす
サービスする心
長所と短所
辛抱する心
生かし合う
責任を知る
真剣に叱られる
人間だけが
世間知らず
心を通わす

●みずから決断を下すときに
断を下す
命を下す
風が吹けば
判断と実行と
眼前の小利
善かれと思って
止めを刺す
カンを働かす
世の宝
自問自答
根気よく
思い悩む

●困難にぶつかったときに
心配またよし
時を待つ心
岐路にたちつつ
困っても困らない
世間というもの
仕事というものは
忍耐の徳

●自信を失ったときに
転んでも
失敗か成功か
紙一重
窮屈はいけない
ものの道理
絶対の確信
心を定めて
懸念な思い
一人の知恵
一陽来復

●仕事をより向上させるために
自分の仕事
働き方のくふう
しかも早く
けじめが大事
旗を見る
つきまとう
引きつける
力をつくして
おろそかにしない
プロの自覚

●事業をよりよく伸ばすために
見方を変える
商売の尊さ
大事なこと
ファンがある
手を合わす
何でもないこと
敵に教えられる
あぶない話
熱意をもって
ノレンわけ
同じ金でも
追求する

●自主独立の信念をもつために
自得する
虫のいいこと
恵まれている
こわさを知る
あぐらをかく
乱を忘れず
後生大事
己を知る
身にしみる
正常心
わが身につながる
教えなければ
学ぶ心
もっとも平凡な
敬う心
身につまされる
真実を知る
芋を洗う
年の瀬
自分の非
勤勉の徳
知恵の幅
まねる
心を高める
体験の上に
わけ入れば

●国の道をひらくために
国の道
覚悟はよいか
信念のもとに
わが事の思いで
平和と闘争
談笑のうちに
ピンとくる
政治という仕事
求めずして
大衆への奉仕
ダムの心得
日本よい国

道をひらく
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